女の子への童話、男の子への童話。
今年の寒い冬のさらにまっただ中という感じですが、
いかがお過ごしでしょうか。
今月も、月に1〜2回の教育おすすめコンテンツ通信を、
歴史漫画/伝記漫画のサイトから登録いただいた方に、
発行して参ります。
今回、はじめは、近所の小学校でも流行っているという
童話をご紹介したいと思います。小学2年生の女の子たちが
こぞって読んでいる本のようです。
アメリカで1970年〜80年代にかけてヒットした作品で、
当時のアメリカの小学生たちには、大変な人気だった、
という、こちらの本です。
「魔女とふしぎな指輪」(魔女の本棚1)
対象:小学校中学年〜
魔女とふしぎな指輪 ルース チュウ (著)
前回お届けしたマジック・ツリーハウスが兄妹だったのに対し、
こちらは姉弟、シャーロットとウォルトが主人公です。
---
始まりは街中でニワトリの声がきこえたこと。
それは本物のニワトリではなく、マジックチキンという、
コインを入れると卵の中から景品が出てくるアイテムでした。
早速試してみた二人が手に入れたのは、小さすぎる指輪だったのですが、
とても入らないと思えた指輪は、不思議と二人の指にはまります。
ですがその不思議な指輪をはめてから、二人の周りには、
不思議なことが起こります。
いつの間にか傍にいた灰色の猫や、ついてくる黒い影…、
一体どんなことが始まるのでしょうか…?
---
最初に女の子たちが読んでいる、と書きましたが、
それは魔女が出てくる話だからというだけではなく、
装丁がとても可愛らしいからなのです。
きらきらの黒の表紙に、ポップ調の挿絵も、いかにも
女の子に人気がありそうな感じがしてきます。
形が大切なの…?、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
お子さんにとって、まず本に興味を持てるかどうか、ということは、
実は、とても大切な過程なのだそうです。
その点で、この魔女の本棚シリーズはとても成功している、と
言えるのかもしれません。
また、魔女というと一見怖そうなイメージもありそうですが、
この魔女は、いい意味で落第かもしれません(笑)
読後感もほのぼのという一冊ですので、ぜひ、お子さんに
すすめてあげてみて下さいね。
大どろぼうホッツェンプロッツ オトフリート=プロイスラー (著)
もう一冊、こちらは「男の子に薦めたい本は?」というテーマで、
ひとりの母さんがツイッターで質問したところ、票数が一番伸びた
という作品です。
「大どろぼうホッツェンプロッツ」
(新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (1))
対象:小学校中学年〜
---
大どろぼうホッツェンプロッツが盗んだものは、
おばあさんの大事にしている、コーヒー挽き。
二人の少年カスパールとゼッペルは、知恵を絞って、
ホッツェンプロッツの後を追おうと奮闘しますが、
逆に捕まってしまいます。
魔法使いに売り飛ばされたり、ホッツェンプロッツに
こき使われたり…。
二人は無事に逃げ出すことが、そしてコーヒー挽きを
取り戻すことが叶うのでしょうか…?
---
こちらも、キャラクターがとても魅力的な1冊です。
綴られる文章にはユーモアがありますし、
大どろぼうのはずのホッツェンプロッツもどこか憎めません。
知恵を絞っている少年たちの姿、言葉などには、思わず
ふき出してしまいそうなシーンもある、そんな作品で、
お子さんはもちろん、大人でも楽しめる素敵な本なのです。
ドイツの子供たちは、この本をみんな子供のころに
読んできた、というくらいの作品だそうです。
魔女の本棚も、大どろぼうホッツェンプロッツも、
どちらも1冊ものではなく、シリーズがある作品です。
(魔女の本棚シリーズは続き物ではないので、
どの作品からでも楽しめます。)
もしも、お子さんが気に入ったようなら、ぜひ、続刊も
親子で楽しんでみて下さいね。
次回は…
次回は、来週配信の予定です。
3月も近い、ということで、コンテンツ紹介をお休みして、
「ひなまつり」を特集したいと思います。
おひなさまの由来や意味など、日常的にはあまり意識されない
ようなところを、軽い読み物の形でお届けします。
最後までお読み下さり、どうもありがとうございました。
次回も、どうぞよろしくお願いいたします。
今回の本 (アマゾンのページリンクです)
大どろぼうホッツェンプロッツ (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (1))
魔女とふしぎな指輪 (魔女の本棚 1)