読み応えのある成長物語「精霊の守り人」

 

すっかり、冬も本格的になりました。
寒い日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

今月も、月に1〜2回の教育おすすめコンテンツ通信を、
歴史漫画/伝記漫画のサイトから登録いただいた方に、
発行して参ります。

 

今回は、近年の児童文学から人気のこの作品です。

 

 

「精霊の守り人」 上橋菜穂子作(1996年)

 

-----

 

30歳の女用心棒バルサは、ある時、
川に落ちた新ヨゴ皇国の幼い第二皇子、
チャグムの命を救う。
チャグムは、異界の水の精霊の卵を宿していた。

 

父である帝は、チャグムが建国の伝説にある
水妖に宿られたものと考え、国の威信を守るため、
やむなくチャグムを殺そうとしていた。

 

チャグムの母、二ノ妃は、偶然息子を救ったバルサに、
チャグムを連れて逃げるよう、依頼する。

 

 

依頼を受けいれたバルサとともに
帝の刺客たちから逃れたチャグムは、
次第にたくましく成長していくが、
チャグムのような「精霊の守り人」は、
異界の「卵食い」に食われる運命にあると知る。

 

じっと見守るバルサは、
自分の過酷な生い立ちをチャグムに語る。

 

 

様々な人と思いが交錯する中、水の精霊の卵は、
運命の翻弄に立ち向かうチャグムの中で、
生まれ出るその時を迎えつつあった‥。

 

-----

 

 

「守り人シリーズ」第1作として人気の、この作品。

 

登場人物の人間性と、主人公チャグムの成長ぶりが
重厚なファンタジー世界の中に見事に描かれていて、
ぐいぐいと引き込まれていきます。

 

以下、二の妃がバルサにチャグムを連れて逃げるよう、
頼む場面のセリフの一部です。

 

 

「‥‥‥わたしは、この子に生きていてほしい。
 たとえ、皇族としての一生をおくれなくとも、
 生きてさえいれば、さまざまなよろこびにみちたときを
 すごしていけるでしょう。恋をすることをしり、
 子をえるよろこびをしり‥‥‥そういう一生を
 この子がどこかですごしているとさえ思えれば、
 わたしは、たとえあえずとも、がまんできる、と思いました。
 ‥‥‥」

 

(上橋菜穂子作「精霊の守り人」偕成社 1996年 P.30)

 

 

シリーズは、全10作あり、
この後のバルサが主人公の物語は「〜の守り人」、
チャグムが主人公の物語は「〜の旅人」、
と名付けられています。

 

 

「精霊の守り人」は2007年にNHKでアニメ化もされ、
こちらも非常に高い評価を受けています。
(アニメ版は、内容も本より増されています。)

 

アニメーションを扱う動画配信サービスには、
だいたいありますので、こちらもお気軽に、
ご視聴いただけることと思います。

 

 

作者の上橋菜穂子さんは、文化人類学者でもあり、
川村学園女子大学の児童文学担当特任教授でもあるそうです。

 

大人が読んでも面白い、と、幅広い年代層に人気の、
現代を代表する児童文学のシリーズ。

 

ぜひ一度、お手に取られてみて下さい。

 

 

次回は…

 

次回の内容は、未定です。
来月半ば頃の配信を予定しています。

 

最後までお読みくださり、どうもありがとうございました。
次回も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

今回の本
精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)
守り人シリーズ一覧、アニメDVDなど

 

 


 


おすすめコンテンツメルマガのご利用はこちらからどうぞ
   

ご登録はこちら

 メルマガ登録の方の送信先アドレス : education☆anianisoft.jpn.org
 (メール件名または本文に、「登録」とだけ書いたメールを送信して下さい。)
   

登録解除はこちら

 メルマガ解除の方の送信先アドレス : edu-kaijo☆anianisoft.jpn.org
 (メール件名または本文に、「解除」とだけ書いたメールを送信して下さい。)
      
 ※ご送信の際は、☆を@に変えて下さい。
 ※解除法については、毎回の通信メールにも書かれています。


 



トップページへ戻る

トップへ戻る