海外童話紹介(5) ニルスのふしぎな旅

 

6月も終わり、徐々に暑くなってきましたね。

 

少し前まで夜は羽織るものが手放せませんでしたが、
今では半そで一枚でも気持よく過ごせるようになりました。

 

 

さて今回と次回は、やんちゃ少年が活躍する海外文学を
1つずつ、ご紹介させていただきます。

 

今回は、こちらの作品です。

 

 

 

 「ニルスのふしぎな旅」

 

 

★ニルスのふしぎな旅 (講談社 青い鳥文庫) / セルマ・ラーゲルレーヴ

 

 

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主人公のニルスはとてもいたずらっ子。
サボるのが得意な、勉強やお手伝いは大嫌いな少年です。

 

ですがある時いたずらが過ぎ、小人にされてしまったニルスは、
ガチョウなのに空を飛びたいモルテンの背中に乗って、
雁の群とともにスウェーデン中を巡る旅に出るのでした。

 

ツルのダンスに胸を打たれたり、意地悪なキツネに襲われそうになったり、
ニルスの旅はドキドキだらけ。

 

そんなニルスと一緒に、不思議な旅をしてみませんか…

 

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お話自体は、やんちゃだった少年が自然界を通じて、
優しさ、強さ、仲間の大切さを知っていく成長ストーリーです。

 

また本の中では、美しい北欧の自然が目の前に広がっていくだけではなく、
人が知らない間に行なっている自然に対する行動、環境問題などもちりばめられています。

 

ニルスというと赤い帽子という印象が残っている世代の親御さんも、
いらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

 

 「ニルスのふしぎな旅」の由来は…

 

 

日本では「ニルスのふしぎな旅」と呼ばれ愛されている本ですが、
元のタイトルは、

 

「ニルス・ホルゲションの素晴らしきスウェーデン旅行」

 

といいます。まるで旅のしおりのような原題ですよね。

 

 

そもそも「ニルスのふしぎな旅」が作られたのは、スウェーデンの政府が、
「子供たちが自分の住む国を楽しみながらしっかりと学習できるように」、
と、スウェーデンの女流作家セルマ・ラーゲルレーヴへと、
子ども向けの物語の執筆を依頼したことがきっかけなのだそうです。

 

作者のセルマ・ラーゲルレーヴは、ノーベル文学賞を、
女性で初めて受賞した作家でもあります。

 

スウェーデンの紙幣の表には彼女の肖像が、
裏にはニルスがモルテンに乗っているイラストがデザインされているそうです。

 

 

ドイツでは切手になったり、そして日本ではアニメ化されたりと、
「ニルスのふしぎな旅」が世界中で愛されているのがわかりますよね。

 

日本人でノーベル文学賞を受賞した大江健三郎氏も、
同書を子供の頃に読まれ、感銘を受けられたそうです。

 

 

 

 「簡易版じゃ物足りない!」というお子さんには…

 

 

上記でご案内している青い鳥文庫版の本は、
原作の全体を25パーセントほどに集約した本になりますが、
お子さんが楽しく読むことの出来る長さとしてはぴったりです。

 

もしも、もっとしっかり読んでみたいと希望されるようでしたら、

 

 ★ニルスのふしぎな旅 [全訳版] (偕成社文庫)

 

こちらから全4巻が出版されています。

 

 

少し長くなってしまいますが、この夏休みに、
親子で一緒に楽しまれる本としても、とても良い本だと思います。

 

 

 

 次回は・・・

 

 

次回も、海外の児童文学紹介を予定しています。

 

最後までお読み下さり、どうもありがとうございました。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

今回の本
ニルスのふしぎな旅 (講談社 青い鳥文庫)
ニルスのふしぎな旅〈1〉[全訳版] (偕成社文庫)
ニルスのふしぎな旅〈2〉[全訳版] (偕成社文庫)
ニルスのふしぎな旅〈3〉[全訳版] (偕成社文庫)
ニルスのふしぎな旅〈4〉[全訳版] (偕成社文庫)

 


 


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