学習漫画「日本の伝記」「世界の伝記」のご紹介
今回は、「偉人・先人の伝記」の学習用漫画について、ご紹介します。
この伝記まんがの分野には、「日本の偉人」と「世界の偉人」の2つのシリーズがあります。
「日本の偉人」の方は、「日本の歴史」の学習漫画に近い性格です。
歴史上の人物が、いったいどのような人物であったか、その生涯を描くものですから、
比較的、内容もイメージしやすいかと思います。
日本の歴史を終えて、坂本龍馬や織田信長にすすんでもよいでしょうし、
逆に、戦国武将について読んだ後に、歴史漫画の勉強に入ってもよいと思います。
このような関連性の強さが、「日本の偉人」シリーズの特徴と言えるかと思います。
反対に、「世界の偉人」シリーズは、数社から出ていますが、漫画「世界の歴史」の
関連ものというよりは、ひとりの人生を見聞きするためのもの・・という性格がより明確です。
エジソンやナポレオン、ナイチンゲールなど、いわゆる伝統的な伝記上の人物が、どのような人生を送り、何を成し遂げ、何を思いながら亡くなり、それが後にどう実を結んだか、そのような人生哲学を学ばせたい、とお考えの方に、よりおすすめできるものだと思います。
・・実は、現在、今までの「伝統的偉人伝」に大きな変化が起こりつつあります。
ごく最近までは、伝記と言えば、この人とかこの人、といった固定された、
いわば 「公認の偉人(みんなの共通の偉人)」 のようなものがありました。
ところが、変化が早く、価値観が多彩になってきた情報化時代の現代では、
古い偉人の中には、子供たちの心に響きにくい例が出てきていたり、
反対に現代では大切な先人として、新たに加えたいという人物が出てきたりしています。
例えば、「松下幸之助」「本田宗一郎」などの経営者を偉人に加えるという発想は、
一流企業や偉大な経営者をリーダーとして考えている点で、とても現代的な要求です。
以前は、偉人と言えば、「時代の指導者」、「道徳的な手本となる人物」、
「科学・芸術に貢献した人」、などと相場が決まっていたものでした。
社会の変化とともに、これらも変わってきており、子供たちが英雄視する人物も変わってきています。
孤高のスポーツ選手・芸術家などが加わったり、偉い人よりも困難の中で己の道を見失わなかった人を好んだり、といった 『変化』 があるようで、それがもはや無視できないくらいになってきた・・・
・・そのような事情を汲んで、いくつかの出版社から、今も変わらぬ伝統的な偉人群に加え、あらたなラインナップを果敢に取り入れた「現代版の偉人伝」も出てきており、とても好評なようです。
例えば、私たちのサイトでもおすすめしている「世界の伝記NEXT」というシリーズでは、
人道的な生き方をした女優「オードリー・ヘップバーン」の生涯や、男の子に大人気の「諸葛孔明」、世界初の女医「エリザベス・ブラックウェル」、あるいはヘレンケラーの先生の「サリバン先生」等がクローズアップされていて、とても感動的な生き方だ、と大人も子供もうならせているようです。
時代の変化に伴い変わるものも、また変わらないものも、あります。
しかし、全体として親が子供に望むものは、いつの時代でも大きくは変わりません。
個人的には、平安時代やそこらからほとんど変わっていないと思います。
立派で正しい人物になってくれることです。
かなうならば、いつか社会や人々のために大きく活躍してくれることです。
そんな世代の違いを超えた 心 をつなぐ 『伝記シリーズ』。
何かの機会に、実績のある学習漫画にて、お子様にすすめてあげてはいかがでしょうか・・。