『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの歴史』
ようやく、本格的に暖かくなってきました。
いかがお過ごしでしょうか。
今月も、月に1〜2回の教育おすすめコンテンツ通信を、
歴史漫画/伝記漫画のサイトから登録いただいた方に
発行して参ります。
今回ご紹介するのは、2012年9月に発売されて以来、
アマゾン児童書分野のベストセラー常連のこの本です。
「137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの歴史」
(クリストファー・ロイド作 文藝春秋社)
本の目次と特徴は、下記の通りです。
(以下、アマゾンの販売ページからの一部転載です)
第一部 母なる自然 (137億年前~700万年前)
「宇宙の誕生」「生命はどこからきたか」「大陸は移動する」
「恐竜の絶滅」「花が初めて咲いた日」「昆虫の文明」「哺乳類、陸へ」など
第二部 ホモ・サピエンス(700万年前~紀元前5000年)
「氷河期の到来」「二足歩行と脳」「心の誕生」「人類の大躍進」
「狩猟採集民の登場」「大型哺乳類の絶滅」「農耕牧畜の開始」など
第三部 文明の夜明け(紀元前5000年~西暦570年ころ)
「文字の発明」「エジプト文明、インダス文明、巨石文化」
「金属・馬・車輪」「ローマ帝国の技術」「発見前の南北アメリカ」など
第四部 グローバル化(西暦 570年ごろ~現在)
「紙、印刷術、火薬」「中世ヨーロッパの停滞、イスラムの科学的発展」、
「中南米を簒奪する」「欧州を変えた新大陸の農作物」「植民地獲得戦争」
「資本主義の勃興」、「共産主義の挑戦と敗退」「3.11が変えたエネルギーの未来」
歴史を点ではなく、つながりで考える。
西洋が中心ではない。
アジア、南アメリカ、少数民族、イスラム、
等々多元的な視点で理解する。
地球的な規模で人類の文明も相対化する。
豊富なイラストと写真で旅するように歴史を感じる。
科学と歴史、その接点を考える。
(以上、アマゾンの販売ページからの一部転載です)
上記目次でご覧頂いた通り、歴史の本でありながら、
『人間の営み』の部分だけではなく、
より大きく、科学的視点をも含んでまとめられています。
- 子供の様々な興味に、多彩に対応してくれる、
- 幅広い視野と教養を与えてくれる、
・・そんな性格を持った教育用図書と言えるかと思います。
本の感想から
人気の高い本なのですが、どちらかと言うと、
大人からの評価の声が多い、という印象を受けます。
(児童書でなく、一般書とされることも多いようです。)
本もかなり分厚く読み仮名もないのですが、
それ以上に、内容が本格的なものを含むという
理由からではないかと思います。
つまり、見た目にも内容的にも、
小学生の子供には、ちょっと難しいかもしれません。
早くても小学校高学年、
普通は、様々な教養のついてきた中高生からくらいが
対象となるようです。
具体的な感想は、
- 「発想・構成が素晴らしい」、
- 「読み応えがあり、しかも分かりやすい」、
- 「タイムマシンに乗っているかのようだ」、
などがあるようで、こちらは概ね、
本のねらい通り・・といったところでしょうか。
おすすめできる点
個人的には、子供に図鑑などを一式そろえてあげるなら、
代わりに、まとまりの良いこの本をおすすめできるかもしれない、
と思います。(約500ページの本で、十二分な内容量と言えます)
例えば「恐竜」など、お子さんが好きな部分を読んだあとに、
その時代・事項についての他の詳しい本を勧めてあげる、
そんな使い方も、良いかもしれません。
中身の包括性から「大人になるまで使用に耐えうる」、
という点もおすすめできるポイントです。
実際、大人の読み物としての用途で、広く愛読されているようです。
気になった方は・・・
気になった方は、リンク先のアマゾンのページにて、
たくさんのご感想と、中身を少しだけ見ることができますので、
ご覧頂ければ、参考になるかと思います。
また、人気の本ですので、お近くの市立図書館などにも、
たいていの場合あるようです。
実物を確認したい、という場合には、訪ねてみるのも手かと思います。
比較的新しい本なので、貸し出し中・予約中ということも多いようです。
お出かけ前に、ご確認された方がよいかもしれません。
次回は・・・
次回は6月中旬あたりの配信予定です。
内容は未定ですが、本格派の児童文学から
ご紹介しようかと考えています。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
次回も、どうぞよろしくお願いいたします。
今回の本
137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史