学習漫画世界の歴史(集英社版)の口コミ情報 (2)
学習漫画世界の歴史(集英社版)の口コミを続けてご案内いたします。
・・・
☆今回の新版を「学習漫画世界の歴史」旧版と比較してみると、
今回の新版は漫画として面白くしたい、という趣旨があったのではないかと思います。
しかし、ストーリーを盛り上がらせようとするために、
起承転結という一話ごとの話のまとまりが強くなってしまい、
巻ごとに話が終わってしまう印象です。
さらに、描いた漫画家が20巻までに13人もいる事が、
それがいっそう巻ごとの独立性を強めています。
(旧版では、描いている漫画家は基本的には1名で、
アジア地域の3、5、7巻のみ違う漫画家が描いています。)
旧板と比較すると、20巻を通した連続性が弱まっており、
歴史を主題にした漫画の全集といった印象を感じます。
☆小学校にあがる娘が希望した為本書を購入しました。
しかし、大人が読んでも楽しいです。
一言で言えば「マンガ」と言われてしまうかもしれませんが、
文字だけでは理解しずらい事も分かり易くなっています。
「勉強」というより読むことを通して、歴史を理解する感じです。
☆世界史本でエジプト時代から現代まで1〜2日で通読するのは通常では不可能です。
しかしこのシリーズならできます。
一気に読んだ第一印象は、世界史とは戦争の歴史だということ。
戦争とは言っても、勝者の立場で書き続けられるので、
古い歴史ほど、痛快であっても抵抗感はありません。
多くの人々が苦しんだはずの当時の痛みはすっかり忘れ去られてしまいます。
でも現代に近づくと何か変だと感じます。多くの人を殺して戦争に勝つことが賞賛されるべきなのかと。
読みきった後、まさに「今」はどうなんだと思いをめぐらしました。
今だって日本から遠くの世界のあちこちでは、歴史に残すほどの、悲惨な戦争が進行しています。
世界史の要約と同程度に、勝ち負けしか理解しない自分がいることに、我ながら唖然としました。
歴史を学ぶということはどういうことなのでしょうか。
人としての善なる資質を積極的に育むことも重要なのではないでしょうか。
このシリーズにはそんな配慮もあり良いことと思いました。
※引用文は、一部のみを抜き出させて頂いているものもあります。
また文章の意味を変わらないよう一部言葉を変えさせて頂いている部分もあります。
どうぞご了承下さい。
・・・
本書は、旧版を読まれた方にとっては多少違和感を感じられることもあるようです。
今回のレビューだけではなく、検索して出て来た口コミでも、旧版から比べると物足りない、という意見も、かなり見かけました。
ただ、以前は描かれてなかった部分、たとえば以前は中華人民共和国成立でハッピーエンドだったものが、学習漫画世界の歴史(集英社版) 新版では文革の混乱まできちんと描かれている、というような新版ならではのメリットもあります。
また戦争に関して肯定的だった部分は、平和の大切さを前に出す形に変わっているようですね。
学習漫画世界の歴史(集英社版)の口コミのご確認はこちらからどうぞ。
⇒学習漫画 世界の歴史[全面新版] 全20巻+別巻2 全巻セット